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第70回 防災一口メモ (2012年3月)
情報提供:宮古島地方気象台
平成23年東北地方太平洋沖地震から1年
自らの命は自ら守る “命ぬどぅ宝”
平成23年3月11日14時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生し、北海道から宮古島・八重山地方に至る日本の広い範囲で津波を観測しました。この地震により死者16,140人、行方不明3,123人、全壊家屋128,582棟の甚大な被害(平成24年2月14日現在、総務省消防庁による)が発生しましたが、そのほとんどが津波による犠牲・被害でした。東北地方から遠く離れた宮古島でも平良港で65cmの津波を観測し、モズク養殖用の網が流される被害がありました。
気象庁は、この地震に「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名しました。また、一般にはこの震災を「東日本大震災」といいます。あれから1年、もうすぐ3月11日がやってきます。私たちは今だに行方の分からない方の早期発見、そして1日でも早い復旧・復興を願ってやみません。
さて、今回の東日本大震災のような甚大な被害をもたらした災害であっても、しばらく経つと次第に忘れ去られてしまうのも事実です。震災による多くの犠牲を重く受け止め、過去の教訓から学んだことを将来に向けて語り継ぎ、地域・世代を超えて今回の教訓を共有化することが大切です。
東日本大震災では、日頃から学校や地域とともに津波避難訓練に取り組み、積み重ねた訓練が成果を発揮し、岩手県釜石市の児童・生徒ほぼ全員が助かり「釜石の軌跡」といわれる避難行動がありました。 訓練により自分の命は自分で守ることを学び、学校に居た児童生徒に限らず、下校していた多くのこども達も自分で判断して高台に避難して助かっています。
「自らの命は自ら守る“命ぬどぅ宝”」を防災の基本理念とし、日頃から「いざ!」という時に、素早く確実に避難できるよう、地域、職場、学校、そして家庭で繰り返し避難訓練を行うことが大切です。こうすることで「釜石の軌跡」は成し遂げられるのです。
宮古島地方気象台
電話:0980-72-3054