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第134回 防災一口メモ (2017年8月)
情報提供:宮古島地方気象台
「風速○○m/s」ってどれくらい?
「明日、予想される最大風速は○○m/s」「台風の中心付近の最大風速は○○m/s」などとよく天気予報で聞かれると思いますが、風速○○m/s といわれても、あまりイメージがわかない方が多いのではないでしょうか。今日は、身近な数字に置き換えて考えてみましょう。
風速は、大気(空気)が移動する速さをいい、秒速(1秒間に何m移動したか)で表します。例えば、風速10m/sであれば1秒間に10m移動した(する)という事になります。ということは、10秒あれば、100m移動できます。リオオリンピック陸上競技男子100mの優勝タイムが9秒81ですので、風速10m/sはオリンピック選手並みのスピードという事になりますね。
また、猛烈な台風の最大風速は55m/sを超えます。55m/sですので、1時間(3,600秒)では198,000m(宮古島から西表島を越える距離)を移動します。見慣れた単位(時速)に換算すると198km/hです。新幹線並みの風が吹き荒れている事を想像すると、「猛烈な台風」というのがうなずけますよね。
では、これらの風から受ける力(風圧)はどのくらいになるでしょうか。1㎡あたりの風圧の計算式は、『風圧(kg重/㎡)=0.05×{風速(m/s)}の2乗』で表せます。たとえば、大人の体の前面積(風圧を受ける面積)が1㎡あるとすると、風速10m/sの風から受ける風圧は、
『0.05×10×10=5』、5kgの風圧を受ける事になります。暴風警報の基準である風速25m/sでは約31kg、風速55m/sでは約151kgの風圧です。これではとても立ってはいられませんし、吹き飛ばされてしまいます。建物のドアや窓、自動車が受ける風圧も同じ事です。台風が接近する際は、風圧に耐えられるようしっかりと補強をし、不要不急の外出は控えるようにしましょう。
宮古島地方気象台
電話:0980-72-3054
宮古島地方気象台ホームページ http://www.jma-net.go.jp/miyako/