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第167回 防災一口メモ (2020年6月)
情報提供:宮古島地方気象台
サラ、コラ、デラを知っていますか?〜宮古島でも命名された台風があります〜
気象庁では、顕著な災害を起こした自然現象について名称を定めることとしています。名称を定めることにより、防災関係機関等による災害発生後の応急・復旧活動の円滑化を図るとともに、当該災害における経験や貴重な教訓を後世に伝承することを期待するものです。
また後世への伝承の観点から利用し普及を図ることとしています。
ここ宮古島でも過去に大きな台風が来襲し、甚大な被害が引き起こされました。これらの台風には「宮古島」という名前のつく台風が3つあることをご存知ですか?
宮古島台風(1959年)
1959年台風14号の「宮古島台風」は最大風速50m/s以上の猛烈な風が吹きました。
当時は木造住宅が多く、島の7割以上の住家が損壊し、多くの犠牲者も出ました。
この台風では最低気圧908.4hPaを記録し、「サラ台風」と呼ばれています。
第2宮古島台風(1966年)
1966年台風18号の「第2宮古島台風」は、最大風速60m/s以上の猛烈な風が吹きました。また、最大瞬間風速85.3m/sを記録し、日本観測史上1位となっています。この台風では半数以上の住家が損壊するほか、サトウキビの7割以上が収穫不能となる甚大な被害が出ました。この台風は「コラ台風」と呼ばれています。
第3宮古島台風(1968年)
1968年台風16号の「第3宮古島台風」は、最大風速50m/s以上の猛烈な風が吹き、第2宮古島台風から2年後の来襲で再び甚大な被害を残しました。この台風は「デラ台風」と呼ばれています。
当時の沖縄は、アメリカの統治下で米軍が発表する台風名をそのまま使っていました。「サラ」、「コラ」、「デラ」は女性の名前で台風名として使われてきました。
昨年は、東日本台風、房総半島台風により甚大な被害が発生しましたが、過去にあった台風の教訓を思い起こして、これからの台風シーズンに備えましょう。
宮古島地方気象台
電話:0980-72-3054