トップ > くらしの情報 > 防災・安全 > 防災情報 > 防災一口メモ > バックナンバー > 宮古島近海の繰り返し地震について
第33回 防災一口メモ
情報提供:宮古島地方気象台
宮古島近海の繰り返し地震について
昨年(2007年)9月22日、宮古島近海の深さ約50kmでマグニチュード5.1の地震が発生し、宮古島で震度3、多良間島で震度2を観測しました。この地震の震源付近では1966年7月以降、周期的に同規模の地震が8回発生しています(図1)。南西諸島付近では琉球海溝付近から、陸のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでいますが、宮古島近海の両プレートの境界面に摩擦の大きな所(アスペリティ)があり、固着と急激なすべり(地震)を一定間隔で繰り返すことが原因と考えられます。図2は、東北地方でのアスペリティについて模式化したものです。地震の規模や発生周期は、このアスペリティの大きさでほぼ決まると考えられています。宮古島近海で繰り返し発生している地震は、過去の発生間隔からみて、2012年5月から2015年1月までの間にM5クラスの地震が高い(95パーセント程度)確率で発生し、その場合、宮古島では過去の地震と同じように震度4~3の揺れが見込まれます(この震度では大きな被害が発生する可能性は低い)。
なお、今のところ宮古島近海で周期的に同規模の地震が繰り返し発生しているのはこの地震活動しか知られていません。
沖縄県では八重山地震津波(1771年)以降、大きな被害地震はないこともあって大きな地震は発生しないと思われがちですが、けっしてそうではありません。いつ大きな地震が発生しても自宅などで大きな被害を生じないよう、常日頃から高い所にすわりの悪い物は置かない、家具は固定するなど地震による被害に備えましょう。
震央分布図(国際地震センター「ISC」による)
コメントは、地震の日時分、深さ、マグニチュード
アスペリティ(摩擦の大きなところ)の模式図
(Uchida,2003)
宮古島地方気象台 技術課
電話:0980-72-3051