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第35回 防災一口メモ
情報提供:宮古島地方気象台
伊良部で「ひょう」が降りました
今年1月30日昼過ぎ、宮古島市伊良部で、「ひょう」が降りました(図1)。大きさは最大で直径2~3センチでした。宮古島地方で「ひょう」が降ったのは平成7年以来、14年ぶりでした。
「ひょう」とは、積乱雲から降る直径5mm以上の氷粒のことです。直径5mm未満のものは「あられ」と呼ばれ区別されます。
「ひょう」の生成は、雲の中で水滴が凍り、小さな氷粒ができるところから始まります。
氷粒はその重みで雲の中を落下するようになります。氷粒は落下中に表面が融け、通常は地上に到達する頃に雨となります。ところが、積乱雲のように雲が発達して落下途中に強い上昇気流があると、氷粒は上空に吹き上げられて、表面が再度凍結します。これが繰り返されることで、氷粒が大きくなっていきます。そして、雲の中で上昇気流が弱まる場合や強い下降気流があると、氷はあまり融けずに「ひょう」として地上に落下します。
伊良部で「ひょう」が降ったのは13時50分頃です。このときの気象レーダー(図2)では、猛烈な雨を降らせる発達した積乱雲がありました。
「ひょう」が降ると農作物に被害を与えたりします。平成5年に西表島ではトタンに穴を開けたとの記録も残っています。雷注意報が発表され、近くで雷があるときは十分な注意が必要です。また、「ひょう」が降るような発達した積乱雲では、竜巻などの激しい突風を発生させる恐れもあります。
ひょうの写真
佐良浜保育所提供
気象レーダー
1月30日13時50分
宮古島地方気象台 技術課
電話:0980-72-3051