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第55回 防災一口メモ (2010年12月)
情報提供:宮古島地方気象台

~季節風による強風や高波に注意しましょう~

12月に入ると宮古島地方は、大陸高気圧の張り出しにより北寄りの季節風が吹き肌寒い天気が増えてきます。大陸高気圧の張り出しが強まると、気圧の傾きが大きくなり、時には、最大で20メートル毎秒前後の非常に強い風が吹き、また、海上では波の高さは6mにも達する大しけとなることがあります。

図1は、北寄りの季節風が吹くときの典型的な地上天気図です。日本の東側には低気圧、西側の中国大陸には高気圧があり、「西高東低」の気圧配置といって冬の季節によく現れます。このような気圧配置の場合、沖縄地方は縦縞の等圧線が混むようになり、強風や高波に注意が必要です。

図2は、平成22年12月7日09時の地上天気図です。この日、宮古島地方では高気圧の張り出しにより、下地島空港で最大風速16.6メートル毎秒(北の風)、最大瞬間風速20.6メートル毎秒(北の風)、多良間空港では、最大風速10.7メートル毎秒(北北西の風)、最大瞬間風速15.4メートル毎秒(北北西の風)の風を観測しました。また、海上の波の高さを4メートルと予想し、宮古島市と多良間村に強風注意報と波浪注意報を発表しました。

このような気圧配置の場合、過去には高所からの転落事故、海上では船の転覆事故、海岸で釣り人が高波にさらわれたりするなどの事故が発生しています。気象台では、強風や高波が予想される場合には警報や注意報、気象情報などを発表します。屋外で活動する際には、これらの情報を確認するようにしてください。

図1 「西高東低」の地上天気図

図1 「西高東低」の地上天気図

図2 平成22年12月7日09時 地上天気図

図2 平成22年12月7日09時 地上天気図

お問い合わせ先

宮古島地方気象台 技術課
電話:0980-72-3051

防災メモ