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第115回 防災一口メモ (2015年12月)
情報提供:宮古島地方気象台
冬季から春先にかけての強風・高波に注意
これから春先にかけての時期、前線や低気圧の通過やその後の大陸高気圧の張り出しに伴う強風と高波により、海難事故が過去に多く発生しています。気象情報を活用して海難事故を防ぎましょう。
気象要因による海難事故の発生状況
右の表は、気象要因による、冬季から春先にかけての沖縄県内における海難事故の発生件数です。12年間で38件発生しています。半数の19件がマリンレジャー関連、残りの半数が船舶の事故です。12月は3月とともに、発生件数が多くなっています。
月 |
11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
4月 |
件数 | 0 |
14 |
7 | 1 |
10 |
6 |
気象要因による沖縄県内の海難事故発生件数
(2003~2014年、11~4月、気象庁災害報告より)
なぜ冬季から春先の強風や高波が危険なのか
発達する低気圧や前線が周期的に沖縄近海を通過します。その例を、風や波の状況とともに下の図に載せます。低気圧や前線の通過前の海は比較的穏やかですが、通過時には北よりの風が急に強まり、波も急に高くなって海はしけます。その後も、大陸高気圧が張り出すため強風が続き、1日から2日程度、しけの状態が続きます。
2012年12月29日21時と30日09時の地上天気図と沿岸波浪実況図
※等圧線の間隔が狭いほど風が強い
※風が強いほど、吹く時間が長いほど、吹く距離が長いほど、波が高い
波が高い:波高2.5mをこえ4mまで しけ:4mをこえ6mまで 大しけ:6mをこえ9mまで
気象情報の活用
強風や高波により、災害や重大な災害が発生するおそれのあるときには、強風や波浪の注意報や警報を発表します。発表基準は右の表のとおりです。注意報や警報には、注意や警戒が必要な期間やピーク時の風速、波高が載っています。これらは、強風や高波が始まる3~6時間前に発表します。
日々の天気予報でも、明後日までの風の強さや波高を発表しています。
特に危険な状況である大しけやそれに近いしけ(波高5m)、風や波の急激な強まりや高まりが予想される場合には、2日程度前から、「強風(又は暴風)と高波に関する宮古島地方気象情報」を発表します。
マリンレジャーや船舶など海での活動の際は、必ず事前に気象情報の確認をお願いします。特に、年末年始にはテレビ・ラジオでの地域の気象情報の放送回数が少なくなることもありますので、気象台ホームページなどを使って自ら気象情報を入手することも大切です。
発表基準 | |
強風注意報 | 風速15m/s以上 |
暴風警報 | 風速25m/s以上 |
波浪注意報 | 波高2.5m以上 |
波浪警報 | 波高6m以上 |
宮古島地方気象台
電話:0980-72-3054
宮古島地方気象台ホームページ http://www.jma-net.go.jp/miyako/